真珠岩を急速加熱すると得られるパーライトは高性能な軽量骨材としてセメント、
モルタル、サイディングボード、除滓材や緑化剤としても使用されています。

軽量骨材としてのパーライト

パーライトの性質特長は“強くて”“軽くて”“断熱性が高い“・・・のように、数多ある鉱物の中でも軽く丈夫なのが特徴です。 さらに、パーライトはポゾラン活性を有しており、セメントに混ぜることでケイ酸カルシウム水和物を生成し、より軽くて丈夫なモルタルを製造することが可能です。更に、鉱物を燃焼させて製造していることから、化学的に非常に安定で燃えません。それらの性質が高い防火性能を生み出します。この他にも、音を乱反射させる性能も有しているので、防音効果にも期待があります。以上より、軽量で強度を維持したコンクリートの製造が可能となり、運搬・製造・原料のコスト削減することが出来ます。高層マンション、ビルなどでの使用が主流でしたが、これらのメリットコストパフォーマンスの高さから橋やダム、一般住宅に至るまで様々な現場で利用され始めています。

パーライトは、軽量骨材としてセメントやコンクリートに添加される際に、水存在下のセメント中で水酸化カルシウムと反応し、ケイ酸カルシウム水和物を形成するポゾラン反応が起こります。 ポゾラン反応が起こることで、パーライトを添加しても、強度を損なうことなく軽量なセメントになります。

Ca2+ + 2(OH)- + SiO2 = C - S - H (ケイ酸カルシウム水和物のセメント化学表記)
Ca2+ + 2(OH)- + SiO2 = C - A - H (アルミン酸カルシウム水和物のセメント化学表記)   

ポゾラン反応を示すことで、コンクリート中の水分を消費するため、コンクリートの課題である凍結融解の軽減にも繋がります。

分類 材料 密度[kg/m3] 熱伝導率[W/mk]
パーライト・せっこう せっこう板・ラスボード 710~1,110 0.140
石綿セメントけい酸カルシウム板 600~1,200 0.120
石綿セメントパーライト系 400~700 0.093
石綿セメントパーライト系 700~1,000 0.150
パルプセメント板 1,100 0.200
半硬質炭酸マグネシウム板 450 0.093
硬質炭酸マグネシウム板 850 0.180
石綿スレート 1,500 0.960

この世に誕生した時から断熱材として冷温倉庫の壁材として使われてきたパーライトは、軽くて、丈夫な事からLNG(マイナス162度以下で運搬する必要がある液体の天然ガス)運搬船や貯蔵タンクの建材として使われており、高い断熱性が証明されている。

また、最近は樹脂やゴムへ軽量化を目的として添加される事も多い。

 

ハードライト商品

製品名 ED(嵩密度)
(g/cm3)
吸水率
(vol%)
粒度分布(vol%)
+0.6mm 0.6~0.3mm 0.3~0.15mm 0.15~0.075mm 0.075~0.045mm -0.045mm
ハードライトB-04 0.34 10.0 0.2 12.8 50.5 28.5 6.5 1.5
ハードライトB-04S 0.38 8.9 trace 1.5 75.1 22.5 0.8 0.1
ハードライトB-05 0.34 29.0 0.1 0.7 10.8 49.6 28.2 10.6
ハードライトB-05S 0.40 24.2 0.0 trace trace 20.1 40.2 39.7

  ※上記は規格値ではありません。製品の測定例です。
  ※ハードライトB-04Sは試作段階の製品です。

パーライト商品

製品名 ED(嵩密度)
(g/cm3)
吸水率
(vol%)
粒度分布(vol%)
+1.2mm 1.2~0.6mm 0.6~0.3mm 0.3~0.15mm -0.15mm
日本パーライトT-2 0.20 10.3 0.4 17.6 46.7 28.8 6.5
日本パーライトT-3 0.24 10.8 trace 7.3 41.6 41.2 9.9
トプコ1B 0.06 23.1 0.9 28.5 37.0 16.0 17.6
トプコ3A 0.06 21.1 trace 9.8 39.0 28.5 22.7
トプコNo.53 0.07 25.8 0.0 0.4 5.0 21.7 72.9
トプコ2B 0.13 0.13 0.2 13.4 41.9 27.0 17.5

  ※上記は規格値ではありません。製品の測定例です。

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